遠山美都男『天皇と日本の起源』
- 作者: 遠山美都男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/02/18
- メディア: 新書
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著者は学習院大出の古代日本史研究者。1957年生まれ。著者多数。
なぜ飛鳥に都を作ったのか。6〜7世紀の王権のプロジェクトを解明する試み。
そこに歴代女帝が中心的役割を担っていたという。
史料的問題とは言え、いかんせん、中心となるテクストが『日本書紀』『古事記』で、後は考古の成果で議論が進んでしまう。
「〜であろう」「〜と思われる」「〜だったにちがいない」など、推測的記述の連発。カウントしたら相当な数になる「であろう」。
しかも、推測的記述だったはずの指摘が、いつの間にか後段では事実のごとき記述に…。
興味深い指摘は多々あるのだが、もう少しこちらを説得させてくれるものが欲しかった。