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谷川健一『日本の神々』


日本の神々 (岩波新書)

日本の神々 (岩波新書)


著者の専門は民俗学1921年生まれ。日本地名研究所所長。


やっぱり民俗学って受けつけない。


沖縄復帰後、古代文学研究と民俗学がこぞって南方に向かったが、本書はまさにそんな流れに乗っている。
主な調査地は沖縄、奄美など。



神話解釈は相変わらず、「?」と引っかかるものがなきにしもあらず。
このディシプリンではテクスト解釈ってどうなってるんだろうか。
古代からずっと変わらない習俗って解釈したがるにはまいる。
歴史・時間とかすっぽり抜け落ちてる。というか見ないようにしているのか。


興味深い指摘ももちろんある。
沖縄などの巫女の文化の強さも面白い。


後半の著者の想い語りには閉口。
アイヌと沖縄出会わせるって何なんだろ。
そんなの当事者からしたら大きなお世話なのではないだろうか。