日本で未だにベギンについて認知度が低く、小説や漫画の題材にしようとしても日本語で読めるベギンの情報が少ない・偏っているという事情を目にする。
日本語で読めるベギン研究は、ベギンと称された女性たちが書いた神秘主義的テクストの分析、ベギンが実際にどこに住み、どんな生活をしていたかなどを復元したものという、大別して2つの種類の研究しかない。もちろんいずれも重要な研究なのだが、もったいないのは、数多編まれたベギン女性たちの伝記群についての研究がない。自分も最初のベギンの伝記を中心にしたネーデルラントのベギン伝に関する報告をいくつかしてきたが、いずれも活字化できておらず。
せっかく研究したものを世に出すことなく墓場まで持っていくわけにもいかないので、どうにかして活字化の道を模索していきたい。
機会があればさわり程度でベギン伝を紹介していくのも検討している。