武澤秀一『伊勢神宮の謎を解く』
伊勢神宮の謎を解く アマテラスと天皇の「発明」 (ちくま新書)
- 作者: 武澤秀一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/03/09
- メディア: 新書
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著者は建築家・東大の工学博士。
建築家目線からの伊勢神宮史ということになるのか。
しかし、大半は文献史料と先行研究の整理。
後半に伊勢神宮の建築構造について若干論じている。
タイトルが内容に勝ちすぎている感じがする。
謎?解く?
文献史料の研究は歴史学、文学で相当の蓄積あるし、建築物としての伊勢神宮の研究は、考古学、建築学で既に研究されているので、著者は何を新たに論じようとしているのか、読み始めの時は疑問だった。
著者の伊勢神宮勉強につき合わされている感が、読んでいて終始付きまとう。
ある程度古代史や神話研究の勉強している人間なら、大体読んでいる先行研究ばかりだし。
同じ建築プロパーの人なら、宮大工の方に論じて貰えたほうが、建築素人の人間からしたら興味あるわけで。
とはいえ、後半に若干面白い指摘もあったので、そこは素直によかった。
これ言うために、かなり長い前説だったなと。