SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS ANNEX

SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館

camin (id:camin)さんからのコメント(なぜかブログに表記されていないのですが)を頂いたので、少々コメントを。


確かに、写本を解読できるというのは、日本ではかなり尊敬されるでしょうし、またそれをできる人が自慢するというのもあるでしょうね。

おっしゃるように、真っ向から写本を相手にするというのも、実際結構しんどい面もあります。

それにもちろん写本の解読・校訂できる人をすごいなぁとは思います。

ただ、スキルとして古文書読めるというのは無いよりあったほうがいいかも知れませんが、

だからといって、皆が皆、写本を使うっていうのもどうなんだろ?って思うんですよね。

現に活字にされているのに誰も読んでいない史料って沢山あるわけですし。


写本をバリバリ扱った研究を単純に凄い!とは思いますが、中身がつまらなかったら「う〜ん」ってなっちゃう人間なので、
どっちに軍配を上げるかというのはためらわれますね。

逆に、写本使っていないのに、こんなに面白い研究ができるんだ!って思わせてくれるものがあれば、そっちの方が「カッコイイ」って思っちゃいます。

文学の最近の傾向に疎いのでよくわかりませんが、写本を使うかどうかっていうのは、結局その人の扱うテーマ次第だと思うんですよね。


最近は、おっしゃるように、旧地方帝大系の先生方の、「地味な史料を読み込んでいる感じ」の研究が評価される傾向が強いように思いますね。
しっかり史料を読み込むことは当たり前として、でも、だからってみんなが写本を駆使し、証書系の史料を扱うっていう方向に進むことはないんじゃないのかと思っています。


結局、考え方の問題なんでしょうね。