『中世キリスト教の典礼と音楽』
- 作者: J.ハーパー,John Harper,佐々木勉,那須輝彦
- 出版社/メーカー: 教文館
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
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音楽史つながりで。
典礼学ではなく、音楽史研究者による中世教会典礼の概説。
結構詳しい。
著者がイギリスの研究者であるため、イギリスの典礼との比較などに頁を割いている。
といっても中世典礼全般への目配りが効いているので問題なし。
宗教改革後の典礼改革まで話を広げている。日本語のタイトルは内容と一致していない。
教会用語集や典礼史料の付録などはありがたいのだけれど、原著の第4部をカットしたことは痛い。
原史料をあげて、具体的に典礼を詳説してあるので、それが無いと本の価値が下がる。
専門性が高く、史料をあげても日本には無いのがほとんどだからという理由でカットするのはいかがなものか。
確かに、典礼関係の史料は日本国内の図書館にはほとんど無いですし、実際、僕もそれで修論の時に断念した章がありました。
めったに拝める機会が無いのですから、一般向けでは無かろうと載せて欲しかった。