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SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館

 小泉チルドレンと言うけれども

小話。

先日、都内某大学付属の私立高校で、非常勤で教えている同僚とお話して思ったこと。

その高校、大学同様あまりランクの高くない高校なんですが、同僚は今3年生の担任をやっています。

で、当然進路指導などをやるわけなんですが、いつも頭を抱えている。

偏差値35しかないのに、自分は有名大学に入れると思い込んでいる輩が多すぎるんだとか。

しかもこの時期でも、だ。

おまえのその自信はどこから来るのかと。小1時間。

曰く、今の自分は本当の自分ではない、やればできる人間なんだとか。


うん、キミはそれを3年間言い続けて、もう3年の秋になっているんだが、一体いつ本気を出してくれるんだい?
いいかげん己を見つめなおすべきなのではないかい?と言うと、ふて腐れてプイっとして出て行ってしまう。

こういう子が結構多く、しかも男子に多いんだとか。



これって、何となく今回自民に入れた都市の人たちも似たような心性もっていたのかなと。

今の自分は本当の自分ではない、本来は勝ち組にいるべきであって、「不本意ながら」、「今は」負け組みに甘んじているんだと。
だから、弱者は自分では無い、そんなものは知ったことではない。

もしくは、負けている自分なんか認めたくない。


こうだとすると、彼らの考え変えさせるの難しいよなぁ。

「いいですか、弱者の皆さん」なんて言って訴えるのって厳しいし。

言われた方はムカツクよね。ふざけんな政治家サンよぉって思うだろうなぁ。


それに、月の残業60時間がザラ、100時間いくのも珍しくない、ウチに帰っても残業して、睡眠時間3〜4時間、ロクに食事も取れませんっていう人沢山いる中で、選挙の争点分析する余裕なんて無い。

仕事以外のこと考えるのもしんどい、って言う人結構いたはず。

そうすっと、やっぱり分かり易い方へ入れちゃうのかもと思う。


話を戻して、同僚の高校の困ったチャンたちって、親が裕福で、つまり「勝ち組」の子が多い。
それでチヤホヤ育てられてきている。
なもんだから、自分の現状が「負け組み」予備軍っていう認識ができないらしい。


もしかしてこれが来るべき「富の再配分」?
小泉チルドレン」てもしかして実はこの子達?などと思ってしまう。


だとしたらなんてシャレにならない話なんだろうか。