SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS ANNEX

SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館


チェーザレ 破壊の創造者(7) (KCデラックス モーニング)

チェーザレ 破壊の創造者(7) (KCデラックス モーニング)

チェーザレ萌えなどの各種キャラクター萌えの読者にってはつまらないのかもしれないが、個人的に、この巻は素晴らしいと思う。
漫画で、教皇と皇帝を軸に据えた中世イタリア政治史をじっくり描いたという意味で。


今回のメインはチェーザレではなく、カノッサの屈辱、そして何よりもダンテとハインリヒ7世。
序数をいちいちローマ数字表記にするところにこだわりを感じます。


ところで「ダンテの二つの太陽」といえば、ワタクシ的に真っ先に思い浮かぶのがカントロヴィッチ(巻末参考文献には挙がってませんでしたが)。

祖国のために死ぬこと

祖国のために死ぬこと


個人的に13世紀ピサ史に少しばかり触れる機会があったので、この巻は楽しい。
そうそう、ピサの説教壇は、美術史的にはどうなのか素人なのでわかりませんが、ワタクシ的にはきわめて興味深い代物です。
興味のある方は Wiki で Pergamo di Guglielmo (1159-1162) を検索されたし。
現在は Cagliari 大聖堂にありますが、かつてはピサ大聖堂に置かれていたものです。

説教壇好きっているのか知りませんが、これまたたまらない。