SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS ANNEX

SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館

野口洋二『中世ヨーロッパの教会と民衆の世界』


中世ヨーロッパの教会と民衆の世界

中世ヨーロッパの教会と民衆の世界


大分前にゲトしたブツなんだが。


卒論で出会ってから、ずっと頭から離れなかった悔悛について色々調べていた時に、本書の原型となる論文を読んだ。
修士の最初の頃、こうした贖罪規定書 Libri penitentiales についても手を伸ばしていたのが懐かすぃ。
Vogel とか Payen とか。
これで結構投げた感じはある。

まあ、13世紀の聴罪司祭の手引書の方が自分には重要とすぐ気づいたんだが。


それはともかく、いっそ羅話対訳で出してくれたら使い勝手よかったかなと。東海大学出版みたいに。
あ、あと第4ラテラノの件の条項は22条じゃなくて21条だったような。

滝澤さんの論文は挙がってませんでしたよね。


しかし規定書とかのいわゆる「マニュアル本」というジャンルは、使い勝手が今ひとつ難しいように自分には思えます。
やっている分野にもよりますが、贖罪規定書の場合、国制とか社経史とか、法や証書を軸に使う人には「法社会史」みたいな形でとっつき易いかもしれませんね。
あと教会法とか教会制度史的な所からとかか?


まあ読んでいて面白い箇所結構ありますけどね。