SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS ANNEX

SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館


説教研究をやるようになって、己の無知を痛感することがよくあるわけで。
最初に死角を突かれたのが、有名な神学者という連中が、実はそうとう説教していたということ。

はっきり言って想定外でした。恥ずかしながら。

普通、トマス・アクィナスアルベルトゥス・マグヌス、ボナヴェントゥラなんかって神学・哲学、つまり中世思想史の巨人であってそっちのイメージしか無いわけですよ。

で、色々調べてくると、この人たち結構説教残している。
大体が大学説教なんで、一般の俗人を相手にしたものは見当たらないのですが。

にしても、僕的にこれはちと以外だったんです。

中世思想の本読んでも彼らの説教テクストからの分析なんて出てきたこと見た記憶が無いし。
そもそも、中世哲学の世界では、司牧を重視した連中のテクストをあまり扱って来ませんしね。

まぁ、自分がこういった連中の研究動向よく知らないから、実は説教も入れた総合的な研究なんてあるのかもしれないんですが。

彼らの『神学大全』みたいな思弁神学の著作と説教のような実践神学の関係ってどう結びついているのか、自分のテーマではないけれども、わりと気になるテーマではあります。