SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS ANNEX

SCHOLASTICUS LUGDUNENSIS 別館

フィレンツェ共和国ヒューマニスト

副  題 イタリア・ルネサンス研究
シリーズ
著訳編者 根占 献一 著 (ネジメ ケンイチ)

著者紹介 学習院女子大学国際文化交流学部教授
本体価格 A5判/364頁  6,500円[近刊未刊]
創文社
刊行年月 2005年10月
ISBN 4-423-46059-9   c3022

内  容
イタリア・ルネサンス、そしてその中心となったフィレンツェ共和国(1282年〜1532年)。ギリシャ・ローマの古典文化との関連でこの間の歴史が考察されるが故に、ルネサンスという時代概念が用いられる。また今日ではこれと分離し難い概念として、ヒューマニスト(ウマニスタ)が存する。特定の時代に生まれ、やがてヨーロッパ各国で定着するが故に、人文主義者と邦訳せずに用いられる。ならば、共和国のルネサンスはいかにあり、同国のヒューマニストたちはいかなる人たちであったのか。これらを知るべく、レトリックと自由の意義が歴史的に探究され、文化と政治の担い手たちが群像豊かに叙述される。彼らは古典的教養(パイデイア、フマニタス)を積みながら、政府官房の公務に勤しむ点で異彩を放つ。研究史上の名高い概念、「市民的ヒューマニスト」と称されるのは彼らのことであり、公私にわたる彼らの活動が点描される。

目  次 序論:ルネサンス文化の時代的特徴 第1章:レトリックの伝統と社会 第2章:1400年代(クワトロチェント)フィレンツェ史論 第3章:共和政的自由と書記官長 第4章:メチェナティズモと知識人 第5章:メディチ体制下の市民的ヒューマニスト新文化 結語