今日は御大
長征
よくまぁこんな話を作品化したよなぁ。
中国現代史上奇跡の行軍などと謂われた毛沢東率いる紅軍12000キロの大移動。
中国史をやる人間ならともかく、普通は世界史の授業で名前を聞いたことがあるぐらいの事件だと思います。
僕もかつて、予備校のテキストで詳しいエピソードを知って、とんでもないことやってんなぁ、と思ったものでした。
国民党軍の執拗な攻撃もさることながら、とにかく雲南などの過酷な自然環境には想像を超えたものがあります。
はっきり言ってこの本の主役はこの自然でしょう。
人を絡み付けて絞殺する樹木、空飛ぶ蛙、死んだふりして食べに来た鳥を抱きかかえて水の中に引きずり込んで食べる蛙。
止まったら最後、凍死する山。底なし沼の300キロに渡る大湿地帯。おまけに毒水。立ったまま寝ないといけない。
とにかくこれでもかと謂わんばかりに人が死にまくる。
よくこんな過酷な環境を生き抜いて、しょぼい装備しかないのに、それでも蒋介石率いる国民党軍を打ち破る。
なんつー戦闘能力の高さだ。
そりゃ朝鮮戦争でマッカーサーもビビるわけですよ。
- 作者: 横山光輝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/12/10
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